店舗開業の祭り

甥が理容店を開業するので、開業祭を執り行った。
本来ならば、地鎮祭から上棟祭を経て落成祭という段取りになるのだが、コンクリートで固めた店舗では土を掘り返しての祭りができない。
止むを得ず、甥夫婦に21日間の産土参拝を勧め、大床(おおとこ)鎮めの祭り(地鎮祭)の足らざるを産土神におぎなって戴くこととした。
甥夫婦の真心が通じたと見えて、満願の日には産土神社の宮司さんから普段は使わぬ井戸水を分けて戴き祭りに用いる事ができた。
その店舗に屋船久久能知(ヤフネククヌチ)の神が霊体形成して重なってくださり、以後、店が一つの生き物として活躍してゆく。
そのような祭りをお仕えすることができるのも産土神の御神徳、日本列島の御神徳による所はなはだ大である。