「あけまして」の神儀

あけましておめでとうございます。
毎年、新年に交わす挨拶ですが、この「あけまして」に深い意味があったとは驚きです。それは、冬至に太陽が天の岩戸にお籠もりになって、新年に岩戸をあけてお出ましになるからです。

太陽は冬至に天の岩戸に籠もり、元旦に岩戸を明ける

初日の出

 正月3日の朝早く、電話がなりました。私の神道の師、日垣宮主師からのお電話でした。
 年頭に拙著『親子で学ぶ神道読本(一)父と母と産土の神』を宮主師に献呈したのですが、全国の小学校に備えたいものだと、お褒めの言葉をいただきました。

 また、日本の公教育の現状が、まことに情けない状態であるので、産土神のことや天皇さまのことなどを、子供たちに知らしめる必要がある、などなど、色々とお話を伺いました。

 その際に、「あけまして」の神儀について驚くようなお話をいただきました。それを紹介いたします。

 毎日、毎日、太陽が東からお出ましになり、西にお隠れになります。
 毎日、夜が明けるのです。

 ところが、毎日、「あけまして」とは言わないのですが、元旦に限っては、「あけまして」おめでとうございます、と申し上げる。ここに深い意味がありました。宮主師も、昨年(平成25年)の冬至の祭りで初めて、そのことが明らかになったとのこと。

 冬至とは、一年で昼が最も短く、夜が最も長い日です。
 太陽暦では、12月22日ごろが冬至に当たります。

 昨年の冬至で、初めて明らかになったことというのは、この冬至の日に、太陽が天の岩戸にお籠もりになるということです。神様の世界で、籠もりの状態がしばらく続いて、10日後の元旦に太陽が、天の岩戸からお出ましになります。

 それをお迎えして、「あけまして」おめでとう御座いますと申し上げるのです。

 日本人が、毎年、新年に、「明けまして」おめでとう御座いますと申し上げるのには、こういう深い神儀が隠されていたのです。

 日の出を尊ぶ日本人が、とりわけ元旦の初日の出を尊ぶのも、よく納得出来ますね。

籠もるのは次の動きを現すため

 太陽さまが天の岩戸にお籠もりになるのは、次の動きを現すためです。籠もりの中で、次の動きの準備をなさるのです。それも太陽さまの祭りですので、「岩戸」は、「斎処」(いわと)と書くと意味が表現できます。(斎(いわ)うとは、祭ること。)

 そうして元旦、新しい年の動きを携えて籠もりの「斎処」からお出ましになるのです。
 祭祀民族たる日本人が、それをお迎えして、「明けまして」おめでとうございます、と申し上げてるわけです。

 易に年筮(ねんぜい)ということがあり、一年の動きで易卦に示すのですが、この年筮を立てるのも、冬至の日と定められています。

 なるほど、太陽さまがお籠もりになって来年一年の動きを現実化していく祭り初めの日に、来年一年の運気を占うというのは、納得がいきます。

 一年で最も昼が短く、最も夜が長いという冬至の日に、このようが神儀が行われていたとは、まことに驚くべきことであり、有難いことであります。

 皆様、明けましておめでとうございます。
 今年も、祭祀民族として、魂振り起こして参りましょう。

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