(11) 二月極寒の楽しみは冷水浴に限る

二月如月(きさらぎ)は光の柱が立つ月

キサラギは氷の柱が立つ月

 二月は、旧名を如月(キサラギ)と云います。

 キサラギ、という言霊の中に、きらきらと輝く氷の柱を思わせる響きがあります。

 睦月(むつき)にお生まれになった大年の神様が、如月(キサラギ)に光の柱をお立てになると考えて戴いてよろしいでしょう。

何遍も静かに、キサラギ と発音しておりますと、爽やかな天地の柱の 中に吸ひ込まれてゆきます。

(日垣宮主著『日本神道祭式伝・上巻』p.254)

二月は光の春

 二月には二月の働きがあり、二月様が生きてお働きになります。

 厳しい寒さの中に、光の柱をお立てになります。

”二月は光の春”

 まだ寒さは厳しく、気温は相変わらず低いままではあるのですが、

 光の中に暖かさが感じられるのです。

 私は、二月様が大好きです。

極寒の楽しみは冷水浴に限る

 二月極寒の楽しみは、冷水浴に限ります。

 若年の頃は、朝飛び起きてそのまま冷水をかぶったものですが、後数年で六十という現在は、まず洗身して湯船につかり、出がけに冷水をかぶっています。

 禊ぎ用の木桶に水を受けながら、三礼四拍手一拝して祝詞を唱えます。

北辰天の真一つ フツヌシ タケミカツチ スハ 泉神座振り給え

筒の緒の大神 大天地(おほあめつち)真実心(まことごころ)を神賜びませ

と祈りあげて、まず脳天から一杯かぶります。

 次に、左右の肩へ、10杯。

 次に、脳天から5杯。四拍手三礼。

 冷水を浴びると、全身が神気に包まれる心地がして、すこぶる快いものです。

 我が身にキサラギの柱を戴いて、朝拝、鎮魂。

 やがて白々と夜が明けてきます。


冷水浴の健康効果

冷水浴と反射運動

 通常の場合、神経が外界から刺激を受けると、それを大脳中枢に伝え、大脳中枢からその刺激に応じた命令をそれぞれの神経に与えて、色々な肉体の働きをさせています。

 しかし、大脳中枢の命令を待たずに、神経が独自に作用することがあり、これを反射運動と云います。

 前線での急変に対応するために、作戦本部の大将(大脳中枢)の命令を待っていては間に合わないので、現場の兵が独自の判断で動く訳ですね。

 冷水浴は、血管系にこの反射運動を起こします。

血管系の反射運動

 冷水浴によって皮膚の知覚神経が刺激されると、血管系に反射運動が起こります。

体表の血管が冷たさで収縮し、(血圧大)

内臓と脳髄の血管は逆に拡大される。(血圧小)

 したがって、血圧の大きい体表(皮膚と筋肉)の血管から、内臓と脳髄の血管へ、勢いよく血流が流れるます。(目が覚める筈だあ。)

 次のその反動として、

皮膚筋肉の血管が漸次拡大され、

反対に内臓の血管は収縮して、

 体表への血流が増大します。

 冷水を浴びた後に、皮膚が赤く紅潮するのは、このためです。

 血管は本来、不随意筋であるのですが、冷水浴によって、それに伸縮運動を起こさせるのです。同時に血液の循環機能を盛んにして新陳代謝を促進します。

 また、寒刺激によって末梢神経のみならず中枢神経をも鍛えることになります。

(肥田春充著『実験根本的健脳法』を参考にした。)

冷水浴の精神的効果

やり通すという精神の鍛錬

 冷水浴には、かように肉体の健康をいじする上で卓効があるのですが、それは同時に精神を鍛えるにも大きな力を発揮します。

 夏の暑い頃なら、だれしも水を浴びることに喜びを感じるでしょう。

 毎日、毎日、水を浴び続けると、夏が終わり、秋が来て、やがて、冷たい冬がやって参ります。

 しかし、冷水浴の日課はやり通すのです。

 それが一日をシャッキと締めて、精神を鍛えること甚だしい効果があります。

 一つのことをやり通すということを、特に若者にはお勧めしたい。

 還暦過ぎた老齢の方々は、冬の間は無理をなさらずに、すこし湯をいれて身体にやさしい水浴をなさるとよいでしょう。

 ただし、血管系の反射運動を起こして、神気爽快の感覚を得るためには、ある程度の冷たさが必要です。

 私は、古希(七十歳)までは、冷水浴を通そうと思っています。

冷水浴から得られる直感の冴え

 冷水浴を二年三年と続けると、次第に直感が磨かれ、何事によらず創造力が開発されます。

 昔から、武道修行者や芸能修行者が水垢離をとって心身を鍛えたのは、充分に意味があります。

 いろいろな人と交わりますと、知らずしらずのうちに、もろもろの災いを我が身に受けてしまうことがあります。

 そういうもろものの災いも、冷水浴によってきれいさっぱり流してしまうことができるのです。

 なにかと身体の調子が悪いという方は、そういう点も考慮して、冷水浴を続けると、健康増進に大いに効果があることでしょう。

寒さの中の冷水浴こそが醍醐味

 夏の暑さの中での水浴よりも、極寒の冷水浴こそ、水浴の醍醐味を味わうことができるものです。水のありがたさがひときわ身にしみるのです。

 冷水浴を終えたあとの爽やかさは、何者にも代え難い清冽なる浄福感であります。

 一瞬の逡巡ためらいを振り切って、脳天に冷水をぶち込むと、全身が神気に包まれる感じがして、実に快いものです。せめて若者たちには、この爽快感を味わって戴きたいものです。

【参考】・肉体調整については、→ 昌原筆録【4】ナンバ歩きの勧め

【参考】・ この記事もおもしろいかと → 昌原筆録【9】ジョギングに学ぶマインドセット


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