唾液は神液

ここしばらく、朝昼晩と一日3回、鎮魂を修している。
祝詞を唱えて、呼吸をする。ただそれだけのことであるが、身体の調子が整えられてすこぶる快調である。

夏バテという言葉は、我が家とは無関係である。
ご飯をいただくと、戴いた米が、腹の中でまたおいしく感じられる。
身体が栄養を吸い込んで潤っていくという喜びを感じるのである。

鎮魂中には、とりわけ口中に唾液がこんこんとわき出てくる。さすがに赤ちゃんにはかなわないであろうが、それにしてもこんなに唾液が湧いてくるのかと思えるほどに、わき出てくる。それをありがたく飲み干す。

唾液は、津液(しんえき)とも言われるが、仙道では取り分け神液(しんえき)と尊称して唾液を尊ぶ。
神液と言われる所以は、その効能にある。



赤ちゃんは、何でも手当たり次第に口にいれて舌で確かめようとするものだが、それでも唾液の殺菌力によって大事に至ることがない。
女性は高価な化粧品でお肌のお手入れに余念がないのだが、唾液をお肌にすり込むととても美容効果があることをご存知だろうか。昔の歌舞伎役者などは、おしろいの鉛毒に悩まされることがあったのだが、それも唾液を下塗りして、その上におしろいを塗ることによって、随分と鉛毒の害を免れたという。

このように素晴らしい唾液、神液を、大いに活用なさるとよろしいかと。
「唾棄(だき)」などという言葉は、神液の尊さを知らぬ俗言に過ぎない。意識して口中に神液を湧かし、それを飲み込むという仙法もあると知って戴きたい。

人体は、造化の妙の結集体である。