伊勢志摩には山桜が多い?

ものの見方を育む自然観察入門―理科教育の原点を見つめて昌原筆録【29】山桜を愛でる(ソメイヨシノ全盛の陰で)を書いたところ、ヤマザクラ(山桜)の写真を提供していただいた管井啓之氏からメールをいただいた。氏がこの春、伊勢志摩をドライブした際に、ソメイヨシノではなくヤマザクラ(山桜)が多いのに驚いたというのである。

ヤマザクラ(山桜)が自然にそんなに繁殖するとも思えないので、行政や志ある団体がヤマザクラ(山桜)の育成に努めているのかも知れないとのこと。

なるほど、ソメイヨシノ一色に染め尽くされては日本の桜の将来が危ういと考える人たちは結構居るはずだ。そういう人たちがヤマザクラ(山桜)育成に努めているのだとしたら、とてもありがたい事である。しかも、お伊勢さまのお膝元で。

これは是非とも事情を調べてもらいたいと管井氏にお願いしておいた。いずれその報告記事をアップするので、お楽しみに。

管井氏は、大学で同じ研究室の出で、私より1年の後輩である。彼は理科教育の道を深め、現在は京都ノートルダム女子大学教授を努めている。
彼の著書『ものの見方を育む自然観察入門―理科教育の原点を見つめて』は、自然との接し方をガイドしてくれる良書である。昔、彼に連れられて、箕面の滝あたりを散策しながら、草花の名前を教えてもらったものだ。彼は自然観察のプロと言って良い。
その彼が、運転中の車の中からの観察とはいえ、伊勢志摩に山桜が多いと云われるのだから、それなりの現実があるのであろう。彼の報告を楽しみに待つことにしたい。