ベルリンの壁崩壊から25年
今年(2014年)11月10日は、「ベルリンの壁」崩壊から25年の記念日である。
25年前のことであるので、今の若い人たちには、何のことやらピンとこないかもしれない。
当時は、西側・民主主義国家と、東側・共産主義国家とが対立して、現実に砲火を交えることはなくとも、事毎に冷たい戦争をしているような状態であり、これを冷戦といった。
ドイツも、東ドイツ(共産圏)と西ドイツに分断されていたのだが、ベルリンは東ドイツ領にあって、ベルリンの西側(西ベルリン)だけが西側の領域であった。
ところが、東ベルリンから西ベルリンへ亡命する市民が、毎年数万人にのぼり、これを憂えた東ドイツが、東西ベルリンの間を遮断する壁を作ったのである。
これがベルリンの壁と呼ばれ、東西冷戦の象徴となった。
ベルリンの壁は、西ベルリンを包囲する壁というよりは、実は東ベルリン市民が西側へ亡命することを防ぐための壁であった。
それが、政治的大変動を受けて、東西ベルリン市民が大挙して壁に押しかけて、市民たちが壁を壊したのである。
冷戦時代には、共産主義国家が崩壊するとは、想像もできなかったのだが、時代のうねりというものは、人間の想いを超えて、想像もできないことを実現してしまう。
ベルリンの壁崩壊から、25年。
それを驚きの目で眺めていたご同輩たち、人生の壁も壊して、まだまだ人生を楽しみたいものだ。
壁は崩壊するのだ!