産土と人間力(4) 人間は大地を食べて生きる
前回と同様に、3人の登場人物に「産土と人間力」について語ってもらいましょう。
体力に自信あり。ユーモアも。
知性派、芸術的センスあり。
産土と人間力を解説してくれます。
人は大地を食べて生きる
・体力 (筋肉の力)、
・知力 (読み書き計算のアタマの力)、
・感性力(音楽芸術などの情緒)、
・人間関係力(他人とのつながりを保つ力)、
があった。これが、大地の力と関係するというのが、私の云いたいことなんだよ。
しかも大地の一点にじっとして大地のエネルギーを吸収しているわけではなく、いつも動き回っているでしょ。
だから、人間という動物が大地の力を受けているということが、どうも分からないのですけど。
つまり、人間は、米や麦、野菜などの植物のエネルギーを身体に取り入れて生きているわけだね。それは、結局、大地の力をエネルギーとして生きているといえるだろ。植物が大地の力に影響されるということは、植物を食べる動物も大地の力よって影響されるというわけだ。
人間力って、食べ物の力だったのか。
だったら、ナルホド、人間力は大地の力ですね。
食べ物の力も、大地の力の一つの要素ではある。しかし、人間と大地のつながりには、もっと深い神秘が隠されているんだよ。
人間は、植物よりももっと深く大地と関わっているんだよ。
人間は確かに大地の上に生きていて、植物も食べますけど、植物は大地の中に直接入り込んで生活しているから、人間よりもズーッとつながりが深いと思うんですけど。
大地の力が植物に化けて、その植物を人間が食べるのだが、実は、それに付け加えて、微生物の力も実に大きいのだよ。
発酵に関わる微生物は主に3種類あって、
・カビ
・酵母(イースト)
・細菌(バクテリア)
などがある。
これが人間の肉体を整えるのに大事な働きをするのだけど、これだって、大地の産物といってよい。
ところが、最近の日本人は昔と比べて、漬け物を食べることがうーんと少なくなったんだ。この食生活の変化にともなって、大腸ガンが急増しているらしい。
ファミリーレストランでは、漬け物は匂うし扱いも面倒だからというので、漬け物を出すのを止めて代わりにサラダを出すようになった。その頃から、大腸ガンが増えだしたそうだ。日本人の大腸がんは、50年前と比べると10倍にもなるというのだから深刻だ。
大腸ガンの急増は、日本人の漬け物離れと共に、食生活の欧米化、とりわけ肉食が増えたことが大きな原因だと思う。
韓国でも、大腸ガンが増えているのかな?
それはなぜだか分かるかい。アチラの食生活、とりわけ漬け物は・・・・
韓国人の大腸は、キムチによって守られているわけだ。
食生活を調えることが、ボクの人間力の基礎になるのだから。
糠みそ1グラムの中にいるという20億の乳酸菌類と仲良くすることから、人間力を考えることだね。
人間は、大地を食べて生きているのだから、食生活が乱れていては、大地の力を十分に取り入れることができない。食生活の乱れは、人間力の衰退の一大原因であるといってよい。
次回は、その点について、もう少し深い話をしてみよう。
がんの中でも、第2位の大腸ガンは、50年前と比較すると10倍にも増えている。
厚生労働省は、2015年には大腸ガンが1位になると予測している。
食生活の乱れによって、日本人の肉体がぼろぼろになってきている。
人間力の衰退の一大原因が食生活の乱れである。