【神道05】産土神社の探し方

 日本中、どこへ行っても産土神社があり、産土神が祭られています。 産土神と産土神社は、日本神道の根幹をなす存在です。日本人は昔から、産土神社に参拝することを生活の一部としてきました。
産土神社の磐座

 ところが、産土神と産土神社を知らないという日本人が驚くほど増えてきたのも事実です。
 逆にまた、産土神社に参拝する若者たちが増えつつあるようにも観て取れます。
 つまり、日本人は、二極化していくように思われます。

 あなたがこの記事を読んでいるということは、あなたがどちらの道を進みたいのか、明白ですね。
 今、太陽の新時代、すなわち日本神道新生の時代に、日本人として生きたいと思うなら、ご自分の産土神社を先ず確かめてください。そして真心籠めて、産土参拝してください。そのために、ご自分でお探しになるという手順をふむことも祭りの一種です。
 新年の初詣には、先ず産土神社に参拝し、しかる後に縁のある他の神社に参拝するということも、日本人の心得としたいものです。

1.産土神は宗教とは無関係

 産土神は、いわゆる宗教とは無関係です。
 自分のお父さんお母さんを敬うことは、宗教とは無関係ですね。
 同様に、産土様を敬うことは、宗教とは無関係なのです。

親子で学ぶ神道読本(一)父と母と産土の神 あなたの産土(うぶすな)神社はどちらの神社ですか、と尋ねられて、即答できる人が少なくなりました。

 とりわけ都会に住む人々は、産土神社とのかかわりが甚だ薄くなりつつあります。 いいえ、私はキリスト教徒ですので、産土神社には参拝しません、とおっしゃる。 いいえ、私は無宗教ですので、産土神社は関係ありません、とおっしゃる。本当でしょうか?

 宗教者であれ、無宗教者であれ、父と母から産み出されたことに変わりはありません。ならば、産土神の産霊(ムスビ)によって産み出されたことに変わりはないのです。自分の肉体形成の原点である、父と母と産土神に感謝の心を向けるということは、自分の生命力の根っこに栄養を補給することになるのです。

 産土神は宗教とは無関係です。先ずは産土神としっかりとつながって、そこを基点として宗教をなさるならなさるがよろしいでしょう。
親子で学ぶ神道読本(一)父と母と産土の神 昌原容成・著 P.100)

 産土参拝を生活に取り入れることから、自分の人生を開く道ができるというのは本当です。この記事を参考にして、自分で産土神社を捜し当て、真心籠めて参拝なさることをお勧めします。

2.産土神の担当区域

 産土神には、担当する土地の区域が定められています。
 時折、田舎をドライブしていて、雨に会うことがあります。ところが、車がある地点を過ぎると突然、雨が途切れることがあります。振り返ると、今来た道の向こう側は、まだ雨が降っている。

 これは、その地点が産土の区域の境界線にかかっていたのかも知れません。

 産土神の担当区域は、地名に、とりわけ古い地名に表れていることが多いのです。地名は、単なる記号ではありません。その土地の響きが鳴り出して、地名になっているものです。つまり、産土さまの響きが鳴り出して、地名になっていることが多いのです。

3.産土神社の探し方(調べ方)


3-1. 地名の区域内の神社を探す

自分の住む土地の産土神社を探すには、先ず住所地の地名の区域内の神社を探します。 ただし、必ずしも距離的に近い神社が産土神社とは限りません。

 私は八尾市竹渕に住んでいます。産土神社である竹渕神社は、竹渕の区画の端っこに位置していて、神域の南と西は大阪市に隣接しています。 神社の鳥居を出て道一つ横切ると、そこはもう大阪市です。

 鳥居前の大阪市の住人にとっては、間違いもなく竹渕神社が距離的に一番近い神社であるのですが、彼らにとっては竹渕神社が産土神社であるとはいえないのです。

 竹渕神社は、あくまでも竹渕の住人の産土神社であるのです。

 このように、距離の遠近ではなく、地名による区域に重点を置いて、産土神社を探してみることです。 
 地名は単なる符牒ではありません。 土地の響きが、産土の響きが、地名になって鳴り出しているということを、深く受け止めて戴きたいと思います。

3-2. 土地の古老に聞いてみる

 地名区画内に神社があるとは限りません。 隣接するいくつかの地名区域内に複数の神社があることも多いのです。
 また、昔の地名が変更されて、産土の区域が分かりつらくなっている場合もあります。

 そういう場合には、土地の古老に聞いてみるのがよいでしょう。
 どこの町にも、物知りで世話好きのお年寄りがいるものです。 産土神社を探しているといえば、喜んで教えてくださるでしょう。

3-3. 神社庁に問い合わせる

 それでも分からなければ、各都道府県の神社庁に問い合わせてみるとよいでしょう。 全国の神社を統括して神社本庁があり、その出先機関として各都道府県に神社庁が置かれています。 その所在地と電話番号以下に記載しておきます。

 神社庁は別段、産土神社を教えることを仕事としている訳ではありません。
 しかし、あなたがどうしても自分の産土神社に参拝したいと願うのであれば、その真心をもって礼節を尽くしてお願いすると、教えていただけることでしょう。

北海道神社庁 〒064-0959 札幌市中央区宮ヶ丘474-35 電話:011(621)0769
青森県神社庁 〒038-0024 青森市浪館前田1-2-1 電話:017(781)9461
岩手県神社庁 〒020-0872 盛岡市八幡町13-2 電話:019(622)8648
宮城県神社庁 〒980-0014 仙台市青葉区本町1-9-8 電話:022(222)6663
秋田県神社庁 〒010-1427 秋田市仁井田新田2-15-26 電話:018(892)7932
山形県神社庁 〒990-0053 山形市薬師町2-8-75 電話:023(622)4509
福島県神社庁 〒963-8034 郡山市島1-10-20 電話:024(925)0457
茨城県神社庁 〒319-0316 水戸市三湯町1108-300 電話:029(257)0111
栃木県神社庁 〒320-0015 宇都宮市八幡台14-24 電話:028(625)2011
群馬県神社庁 〒370-0818 高崎市赤坂町94 電話:027(326)2274
埼玉県神社庁 〒330-0803 さいたま市大宮区高鼻町1-407 電話:048(643)3542
千葉県神社庁 〒260-0844 千葉市中央区千葉寺町219 電話:043(261)3293
東京都神社庁 〒107-0051 港区元赤坂2-2-3 電話:03(3404)6525
神奈川県神社庁 〒235-0019 横浜市磯子区磯子台20-1 電話:045(761)6387
新潟県神社庁 〒955-0042 三条市下坂井14-21 電話:0256(32)0613
富山県神社庁 〒930-0088 富山市諏訪川原1-10-21 電話:076(432)7390
石川県神社庁 〒920-0811 金沢市小坂町西44 電話:076(252)7771
福井県神社庁 〒918-8014 福井市花堂中1-3-28 電話:0776(34)5846
山梨県神社庁 〒400-0013 甲府市岩窪町572 電話:055(288)0003
長野県神社庁 〒380-0801 長野市箱清水1-6-1 電話:026(232)3355
岐阜県神社庁 〒500-8384 岐阜市藪田南3-8-24 電話:058(273)3525
静岡県神社庁 〒420-0821 静岡市葵区柚木250-2 電話:054(261)9030
愛知県神社庁 〒456-0031 名古屋市熱田区神宮1-1-1 電話:052(682)8041
三重県神社庁 〒514-0005 津市鳥居町210-2 電話:059(226)8042
滋賀県神社庁 〒520-0035 大津市小関町3-26 電話:077(524)2753
京都府神社庁 〒616-0022 京都市西京区嵐山朝月町68-8 電話:075(863)6677
大阪府神社庁 〒541-0056 大阪市中央区久太郎町4丁目渡辺6 電話:06(6245)5741
兵庫県神社庁 〒650-0015 神戸市中央区多聞通3-1-1 電話:078(341)1145
奈良県神社庁 〒634-0063 橿原市久米町934 電話:0744(22)4731
和歌山県神社庁 〒641-0022 和歌山市和歌浦南3-4-10 電話:073(446)5611
鳥取県神社庁 〒680-0015 鳥取市上町87 電話:0857(24)7699
島根県神社庁 〒699-0701 出雲市大社町杵築東286 電話:0853(53)2149
岡山県神社庁 〒703-8272 岡山市中区奥市3-22 電話:086(270)2122
広島県神社庁 〒732-0057 広島市東区二葉の里2-1-1-2 電話:082(261)0563
山口県神社庁 〒753-0091 山口市天花1-1-3 電話:083(922)0506
徳島県神社庁 〒770-8007 徳島市新浜本町2-3-61 電話:088(663)5102
香川県神社庁 〒760-0005 髙松市宮脇町1-30-3 電話:087(831)2775
愛媛県神社庁 〒791-0301 東温市南方1954-2 電話:089(966)6640
高知県神社庁 〒780-0065 高知市塩田町19-33 電話:088(823)4304
福岡県神社庁 〒812-0055 福岡市東区東浜1-5-88 電話:092(641)3505
佐賀県神社庁 〒840-0843 佐賀市川原町8-27 電話:0952(23)2616
長崎県神社庁 〒850-0006 長崎市上西山町19-3 電話:095(827)5689
熊本県神社庁 〒860-0005 熊本市宮内3-1 電話:096(322)7474
大分県神社庁 〒870-0031 大分市勢家町4-6-72 電話:097(532)2784
宮崎県神社庁 〒880-0053 宮崎市神宮2-4-2 電話:0985(25)1775
鹿児島県神社庁 〒892-0841 鹿児島市照国町19-20 電話:099(223)0061
沖縄県神社庁 〒900-0031 那覇市若狭1-25-11波上宮内 電話:098(868)3697

4.産土神社が荒廃している場合


4-1. 近くの神社をお借りする

 やっと見つけた産土神社が、残念ながら荒廃して産土の神気が枯れてしまっていることがあります。
 産土の神域を美しく整えるというのは、産子(うぶこ)の責任でありますので、住人たちが力をあわせて神域を整え、神気を呼び戻すというのが本筋です。あなたが一人、産土神社で祈り、鎮魂を繰り返すことによって、神気がよみがえるということも可能です。

 そうはいっても、現実にはなかなか直ぐには難しい・・・というのであれば、やむを得ません。近くの神社をお借りして、そこからご自分の産土神を礼拝申し上げるほかありません。

 ●●神社の神様、この神座(かみくら)をお借りして、私の産土神を礼拝申し上げることをお許しください と申し上げてお祈りするとよいでしょう。

4-2. 国魂神社をお借りする


 不幸にして産土神社の神気が枯れてしまっている場合は、また、国魂(くにたま)神社をお借りするのもよいでしょう。
 産土様が町長さんや村長さんだとすると、町村を集めて一国となし、それを治める国魂の神がいらっしゃいます。
 産土と国魂の関係は、そう単純なものではありません。 その複雑さについては、いずれ稿を改めて記すことにします。

 国魂の神座がおかれている神社を一の宮(いちのみや)といいます。大阪ですと、旧国名が攝津、河内、和泉とあり、それぞれに一宮があります。

 摂津の国一宮は 住吉大社
 河内の国一宮は 枚岡神社(平岡神社)
 和泉の国一宮は 大鳥神社

 この旧国名は今もしっかり生きて働いています。 産土も国魂もあなたの中で働いていらっしゃいますので、真心をもってお祈りすれば、応えてくださることでしょう。

 産土様をご存じの人でも国魂様をご存じでないことがよくあります。
 産土さまを大事になさるなら、国魂さまも同様に大事になさることです。
 神棚をお持ちであれば、産土神社のお札と国魂神社のお札もお祀りするのがよろしいでしょう。

5.何故、産土神社を探すのか?

 あなたが、この記事「産土神社の探し方(調べ方)」を読んでおられるということは、あなた自身の産土神社を探して参拝してみたいとお考えになり、いろいろと調べてこの記事にたどりつかれたのでしょう。

 では、何故、あなたは産土神社に参拝したいのですか?何故、産土神について調べてみたいと思われたのですか?理由は、いろいろあることでしょう。 でも、その色々ある理由の根本理由について考えていただきたいのです。

 人間という存在は、「考える葦である」とパスカルは言いました。人間は、ものを考える存在です。とりわけ、自分自身について考える存在なのです。歳をとるにつれ、おのずと自分という存在について考えるようになる。

若いころは、先祖のことなど考えたこともないという人も、歳をとるにつれ、先祖や父母の墓参りをしたくなるものです。

 つまり、自分という存在の根っこについて考えるようになるものなのです。

 父親と母親とが、自分の存在の根っこであることは、誰でも承知しています。
 ところが、産土様が自分の存在の根っこであるということを知る人はまことに少ないのです。

 人間は、父と母と産土の三つの力の産霊(むすび)によって、この世に肉体形成して生まれるのです。 自分という存在の根っこに、産土神がいらっしゃると知れば、産土様をお祭りする産土神社の所在を調べたくなるのは当然ですね。

 ここまでお読みになったのであれば、続いて、父母と産土神の結びについて、下記の記事をお読み下さい。それを心根深く収めることが、新時代の人間の行き方の根本に迫ることになるでしょう。
【参考】 【3】人間誕生の秘儀(父と母と産土の神)

神道は、日本人の大らかな心の道です。神道を学んでみたいとお考えになりましたなら、下記の書物をお読み下さい。神道を学ぶ初めの第一歩は、「父と母と産土の神」です。 これをすっ飛ばして神道を追い求めても、実りは得られません。
日本神道の初めの一歩は父と母と産土神
親子で学ぶ神道読本(一)父と母と産土の神
(小学生でも読めるようにルビを振り、やさしく解説。)

日本神道と太陽の新時代(神道・日本語・日本文化)

日本語の精髄アップダウン構造