疫病退散のオオタタネコとカメハメハ大王

オオタタネコは、崇神天皇の御代に疫病退散の逸話のある人物。
カメハメハ大王は、「南の島のカメハメハ・・・」でお馴染みの、ハワイの大王。日本古代の女性オオタタネコと、カメハメハ大王とが、一体何の関係があるのか、お判りでしょうか?

実は、両者とも、名前をどこで区切るのか、一般的に誤解されていることが多いのです。(大胆なこじつけ。あはは。)

カメハメハとは、カ・メハメハ

カメハメハ大王は、ハワイ諸島を統一し、カメハメハ王朝を開いた人物です。
彼は、ハワイ島コハラの首長の家に生まれ、後にハワイ諸島を統一して、1810年にハワイ王国を建て、初代国王となった人物です。

カメハメハ大王

この「カメハメハ」をどこで区切るのか、ご存じでしょうか?
「カメ・ハメハ」でもなく、「カメハ・メハ」でもありません。

正しくは、「カ・メハメハ」です。

ハワイ語で「カ(ka)」は「その人」を意味し、「メハメハ(mehameha)」は「孤独な」という意味ですので、「カ・メハメハ」は「孤独な人」という意味になります。「孤高の大王」というほどの意味で、ハワイの人々に今も尊敬されています。

オオタタネコは、オオタタ・ネコ

オオタタネコは、崇神天皇の御代に日本最初の神社である大神神社の初代祭主となった女性です。
崇神天皇5年に疫病が蔓延した際に、天皇が夢で神告を受け、オオタタネコを全国から探し出して大物主大神を祭らせたところ、疫病が治まったと伝えられています。
(今、コロナ騒動の時、令和のオオタタネコさんが現れていただけないものでしょうか。)

このオオタタネコの命(みこと)、古事記では「意富多多泥古命」と表記されています。
また、「大田田根子」と表記されることもあり、「大田さんのお家のタネコさん」と誤解されているようです。これは間違いです。

「オオタ・タネコ」と区切るのは、間違いです。
区切るとするならば、「オオタタ・ネコ」の命と区切るべきです。

これは「オオタタさんのお家のネコさん」という意味ではありません。
その当時、オオタさんやオオタタさんという姓があったというわけではありません。
「オオタタネコ」さんは、そのまま「オオタタネコ」さんなのです。

ただ名前の意味とその働きを考慮して、あえて「オオタタネコ」を区切るとするならば、「オオタタ・ネコ」と区切るべきであるという意味です。

オオタタネコと疫病退散

神名は、その神の働きを表しています。
人名も、その人を働きを表しています。

オオタタネコという名(言霊)には、どういう働きが込められているのでしょうか。
オオタタネコを分解して考えてみましょう。

オオとは、すべてという意味です。
タタとは、調(たた)なう、つまり調整し整えるという意味です。
ネは、祈ること。祝詞で「ネギまつる」などと唱えます。
コは、籠る。祈りを籠らせるということ。次に爆発させるために籠るのです。

以上合わせると、オオタタネコという言霊は、疫病退散のために、すべてを整えるという祈りを籠らせて爆発させるという意味になります。疫病終焉の祈りで、疫病を治めるにふさわしい名乗りでありました。

大直(おおたた)禰子神社(奈良、大神神社の若宮)

であるが故に、大神神社では、オオタタネコを祭る若宮社を「大直(おおたた)禰子」神社と称しているのです。(決して、オオタさんのお家のタネコさんではありません。)

機会がありましたら、「大直(おおたた)禰子」神社にお参りして、疫病退散、コロナ終息をお祈りくださいますように。

▼名前については、下記の記事も。(名説二題)

⇒ 筆録(34)名説・大中洋道大人(日本神道は宇宙神道)

⇒ 筆録(20) 石を抱いて実腹せよ(抱石大人名説)

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