【神道10】バレンタインデーの由来と縁結びの根源神・大穴牟遅大神を想う
バレンタインデーにチョコレートで浮かれるよりも、縁結びの根元神である大穴牟遅大神のことを知る方が、恋の成就には役立つかもしれませんね。
大穴牟遅大神の縁結びのご神徳も、産土神を通して戴くことができます。
1. バレンタインと大穴牟遅大神の関係は?
2月14日はバレンタインデー。
この日に女性が男性にチョコレートを贈るという習慣は、すっかり日本に根付きました。
これは東京のある百貨店とチョコレート業界が始めたキャンペーンが全国民的といえる行事にまで発展したものです
。
さて、そのバレンタインデーと、日本神道に現れ給う大穴牟遅(おおなむち)大神と、何の関係があるのか、いぶかしく想われるかもしれませんね。
それが、実は大いに関係があるのです。
というよりも、チョコレートをあげた、もらった、と浮かれるよりも、この大穴牟遅大神のご存在を知ることの方が、遙かに恋の成就に役立つかもしれませんね。
ナゼかと申しますと、大穴牟遅(おおなむち)大神こそ、縁結びの根源神であるからです。
2. バレンタインデーの由来
セント・バレンタインは3世紀のキリスト教の殉教者でした。
当時のローマ皇帝が、兵役に応じない若者が多いのを嘆き、妻子や家庭を持たせないようにすれば兵役に応じる若者も増えるだろうと考えて、結婚を禁じたのです。
法律で禁じたところで、結婚という人間本来のあり方を押しとどめることは不可能です。
結婚式を挙げたいというカップルが、密かに式を挙げるというのは当然の流れです。
セント・バレンタインは、そういうカップルのために密かに結婚の儀式を執り行っていたのですが、皇帝にとらえられて死罪に処せられます。
その死刑執行の日が、2月14日だったわけ。
死を賭して、カップルの縁結びの手助けをしたセント・バレンタインでありますので、その徳にあやかって、恋を成就させようというのが、バレンタインデーですね。
3. 縁結びの根源神・大穴牟遅大神
セント・バレンタインに縁結びの力はあるのか?
では、そのセント・バレンタインが、本当に人と人との縁を結ぶという力をお持ちであるのかどうか、お考えになりましたか。
残念ながら、セント・バレンタインには縁結びの力はありません。
また、よくお寺や神社などで、縁結びのお札や神宝を授けていらっしゃいますね。
これもまた、そのお寺の本尊さん、神社のご祭神が、本当に縁結びの力をお持ちかどうか、まことに疑わしいのです。
この世の都合でお札を出したところで、神界の厳然たる仕組みに乗っ取っていない限り、それは空証文とならざるを得ません。
縁結びの根源神は大穴牟遅(おおなむち)大神
では、神様の世界で、人間たちの縁結びを根源でコントロールしていらっしゃる神様はどなたでありましょうか。
それが、大穴牟遅(おおなむち)大神でございます。
大穴牟遅大神が、縁結びの根源神であるのです。
大穴牟遅大神は、少名彦那(すくなひこな)大神とよくご一緒にお働きになります。
大穴牟遅大神と少名彦那大神は、裏と表の合わせ鏡のようになって、お働きになるわけ。
この少名彦那さまは、大司命神(だいしめいしん)と申し上げる神様であり、人類はもとより、あらゆる霊魂の霊籍簿を掌握なさっていらっしゃる。
その大司命神・少名彦那大神と共にお働きになる大穴牟遅大神にして初めて、人間の縁結びという力をお振るいになることがおできになるのです。
縁結びの元締め・出雲大社
日本人なら、縁結びの神様が、出雲大社に祭られているということは承知しているでしょう。昔話などでも、よく出雲の神様が縁結びをなさるという話が出できます。これは充分に根拠のあることです。
と申しますのは、出雲大社ご祭神・大国主大神の背後で、大穴牟遅大神がお働きになるからです。
この世は大国主大神がお治めになり、
あの世は大穴牟遅大神がお治めになる、
という神様の世界の約束事があるのです。
ですから、出雲大社に参拝して、縁結びを祈願なさるというのは、神様の世界の仕組みから申し上げて、まことに当を得た祈願方法であるといえます。
4. 大穴牟遅大神は産土の神座にも
大穴牟遅大神を祭る神座
出雲大社で大穴牟遅大神にお目見えできることはわかりました。でも、出雲まで遠くていけません。近くに大穴牟遅大神をお祭りしている神社はないものでしょうか。
近畿でしたら、奈良県櫻井市にある大和の国一の宮・大神(おおみわ)神社に、大穴牟遅さまがお祭りされています。
ついでながら、大神(おおみわ)神社の神域にある桧原(ひばら)神社は、トランスペース研究所の創立祭をお仕えした、尊貴なる神座です。
えっ、奈良の桜井までとても行けませんか?
そしたら、近くの産土神社へお参りなさることです。
産土神を通して、大穴牟遅大神の縁結びのご神徳を分けていただくことが出来るのです。
大穴牟遅大神の神座は産土神社にある
実は、大穴牟遅大神は、全国の産土(うぶすな)の神座にお出ましになります。
大穴牟遅さまだけではなく、少名彦那さまも産土の神座にお出ましになります。
少名彦那と大穴牟遅は、裏と表の合わせ鏡と申し上げたでしょ。
たとえ、神社の由緒書(ゆいしょがき)に少名彦那大神と大穴牟遅大神のご神名が記載されていないとしても、またたとえ、神官がそれをご存じないとしても、真実そこが 産土の神座として機能しているならば、そこには少名彦那と大穴牟遅の神座が添えられているのです。
ですから、産土サマーッと言って手を合わせれば、それは少名彦那大神と大穴牟遅大神に通じるわけです。
その意味で、縁結びのお願いは、産土神になさるとよろしいのです。その奥で、縁結びの根元神、大穴牟遅大神がお働きになります。
産土神のご神徳がどれほど有り難いものか、うーんと深く感じとって戴きたいものです。
5. 大穴牟遅大神に対する縁結びの祝詞
大穴牟遅大神、あるいは産土大神の御前で、縁結びを祈願する祝詞を紹介しておきましょう。
大穴牟遅大神、みさちはえませ 結びの大神力(おほみちから)振りたまひ
我が身にふさわしき益荒(ますら)男(おのこ)とうるわしき縁(えにし)の糸を結び結ばしめ給へ
【注】男性が祈る場合は、「益荒男」を「たおやかなる女子(おみなご)」とするとよい。
こう申し上げて、続けて太祝詞(ふとのりと)を奏上するとよいでしょう。
人間の都合で勝手に作られた縁結びのお守りなどをいただくよりも、あなた自信が産土大神のご神前で、真心込めてお祈りなさると、その祈りは大穴牟遅大神の御心に通じることでしょう。
バレンタインデーにちなんで、日本神道のありがたさを感覚して戴ければ幸いです。