”I love you”=死んでもいいわ(二葉亭四迷)=月が綺麗ね(夏目漱石)
二葉亭四迷は"I love you"を「死んでもいいわ」と訳したのか?
二葉亭四迷(ふたばてい・しめい)が、”I love you"(アイラブユー)を「死んでもいいわ」と訳したというハナシがある。翻訳を学ぶ人間が一度は耳にしたことがあるであろう逸話である。
アイラブユー = 死んでもいいわ(二葉亭四迷)
この逸話は相当広く流通しているようであり、ネット上にはそれに言及した記事が多数ある上、まじめな学者が書く論文にも、さらりと紹介されていたりする。
ところが、少し調べてみると、二葉亭四迷が”I love you"を「死んでもいいわ」と訳したとするのは正確な事実とは言いがたいようだ。
二葉亭四迷がツルゲーネフの「片戀」(原文ロシア語)を和訳したのは事実であり、その小説の中で、男性に愛を打ち明けられた女性が男性に対して返した言葉を「死んでもいいわ」と訳したようである。
問題のその女性の言葉は、ロシア語であって私には分からないが、「片戀」の英訳版によると、"Yours"(私はあなたのものよ)となっている。従って、四迷が「死んでもいいわ」と訳した言葉は、英語の"I love you" ではないと断ずることができるし、また"I love you"に対応するロシア語でもないと察せられる。
(本件に関しては、次の記事がもっとも参考になった。
▼二葉亭四迷は「I love you.」を「死んでもいいわ」と訳していない。)
それにしても、事実は事実としてさておき、明治の人間二葉亭四迷が、"I love you" を訳しあぐねて、遂に「死んでもいいわ」と訳したという伝説には、大いに共感を覚える。
「私はあなたを愛しています(アイラブユー)」などは、日本人の現実生活からは、滅多にお目にかからない少数派の表現であるからだ。
“I love you"=「月が綺麗ね」(夏目漱石)
"I love you"=「死んでもいいわ」の説と並び称されるのが、夏目漱石による “I love you"=「月が綺麗ね」説である。漱石が英語教師をしていた頃、学生が"I love you"を真っ正直に「私はあなたを愛しています」と訳したところ、漱石先生は、そんなものは日本語にはならない、「月が綺麗ね」とでも訳しておけば足りる、と言う意味のことを言ったというのである。
これも大いに共感を覚える。漱石ならばあり得るだろう。
恋愛の相手に「愛してます」などと言うのは、平成の今も日本人の現実生活では極めて少ない。
ドラマや映画やフィクションの世界、海外小説の翻訳、そして中学英語の教科書で「アイラブユー」が出て来る可能性はあるが、日本人の現実生活で「アイラブユー」が出て来たとしたら、それは半ばおちゃらけで西洋流にそう言ってみたというだけのこと。「アイラブユー」は日本人の言語生活で市民権を得ているとは言いがたいのではなかろうか。
そう考えるのは、還暦過ぎた団塊の世代の私たちの感覚に過ぎないのであろうか。
この点は、若い人たちの意見を聞きたいものである。(文末アンケートに答えて戴きたい。)
参考までに、「スゴレン」のアンケート結果を下記に引用する。
彼氏が「愛してる」と口に出して言わない理由9パターン
「愛してる」という言葉を口にしない男性は多いもの。
しかし、言わない理由は人それぞれ違うようです。
そこで今回は、10代から20代の独身男性165名に聞いたアンケートを参考に「彼氏が『愛してる』と口に出して言わない理由」をご紹介します。【1】気軽に使わない特別な言葉だと思っているから
「軽々しく言っていいことじゃないでしょ」(20代男性)というように、「愛してる」という言葉の持つ重みを大切にするため、「ここぞ」というタイミングを図るケースです。「好き」などの表現で気持ちを伝えてくれているなら、彼からの愛情を疑う必要はないでしょう。
【2】照れ屋で気恥ずかしさが先に立ってしまうから
「ただただ、恥ずかしくて言えません!!」(20代男性)というように、日本の男性には好意をわざわざ告げることに抵抗を感じる人も多いようです。口下手なタイプの男性に多いので、「言ってよ!」などと追い詰めるようなことはせず、彼が成長するのを優しく見守ってあげましょう。
【3】交際して間もない時期だから
「今言うのはちょっと早い気がする」(20代男性)というように、付き合い始めて間もない時期だと、言葉の重みに躊躇する男性もいるでしょう。交際が安定し、関係が深まるのを、腰を据えて待ってはいかがでしょうか。
【4】「愛してる」より「好き」がしっくりくるから
「キャラじゃないってだけ」(10代男性)など、「愛してる」という言葉が自分には似合わないと感じる男性もいるようです。おもいっきりロマンチックなムードを演出し、かわいく「私のこと、愛してる?」と聞けば、誘い水に乗って言ってくれるのではないでしょうか。
【5】恋愛に夢中にならないクールな男を演出したいから
「べた惚れしてるみたいで恥ずかしい。言いたくないよ」(20代男性)というように、自分の愛情が伝わるのをあえて避けたがる男性もいるようです。ナルシストタイプの男性に多いので、「これもキャラ作りのうちだから仕方ない」と大目に見てあげてはいかがでしょうか。
【6】まだ「愛」が何かわかっていないから
「好きなのは本当だけど、これが愛なのかどうか…」(10代男性)など、「愛」という言葉の意味について考えているケースです。恋愛初心者や、理屈っぽいタイプの男性に多い理由かもしれません。愛ある態度で接して、彼なりの答えを出してくれるのを待ちましょう。
【7】「愛してる」と言うと女子に媚びている気がするから
「彼女が図に乗りそう(笑)」(20代男性)というように、「立場的に下になりたくない」という思いから、愛情表現を出し惜しみする男性もいるようです。自分から「愛してる」と伝えれば、彼氏も安心して「僕も!」と言ってくれるのではないでしょうか。
【8】すでに愛情が薄れているから
「言ったら嘘になる」(20代男性)というように、残念ながら「愛していないから、言わない」ケースもあるようです。昔は言ってくれたのに、最近言ってくれなくなった…などの場合は、心変わりを疑ってもいいかもしれません。
【9】言わなくても察してくれる相手だと信じているから
「わざわざ言わなくても伝わってると思う」(20代男性)というように、彼女との深い信頼関係に甘えて「言わなくてもいい」と判断しているパターンです。責めるような言い方をすると「察してよ!」と逆ギレされる可能性があるので、「たまには言ってほしいな」などと甘えてみてはいかがでしょうか。
(引用元「スゴレン」URL:http://girl.sugoren.com/report/1397786790594/)