お盆の迎え火の作法

お盆(盂蘭盆会)に先祖のミタマ祀りする習慣があります。
それに先立ち、迎え火を灯すということも、広く行われています。

お盆の迎え火を灯す作法について解説しておきます。
お盆の迎え火

迎え火の正式作法

先ず提灯を持って産土神社参拝します。
神前で、

  〇〇家ご先祖の迎え火を灯させ給へ

と申し上げて太祝詞奏上し、提灯のろうそくに火を灯します。

その提灯を墓地に持参して、ろうそくの火をお墓の灯籠に移し

 〇〇家ご先祖のミタマ達、この迎え火にタマちより給へ

と申し上げて太祝詞奏上し、その火をあらためて提灯に移します。

自宅へもどり、提灯の火を祖霊社の前に灯し太祝詞奏上。

迎え火の略式作法(1)

(お墓から火を持ち帰るのがむずかしい場合)

昔の日本人は、産土神社も墓地も、自宅の近くにあり、
正式作法を取ることも可能でした。

今の大方の日本人には、正式作法をとるのは
少し難しいことでしょう。

そこでお墓が遠くて、そこから火を持ち帰るのが難しい
場合の略式作法は下記の通り。

先ず提灯を持って産土参拝して、
神前で、

 〇〇家ご先祖の迎え火を灯させ給へ

と申し上げて太祝詞奏上し、提灯のろうそくに火を灯します。

自宅へもどり、提灯の火を祖霊社の前に灯し太祝詞奏上します。


迎え火の略式作法(2)

(産土神社から火を持ち帰るのがむずかしい場合)

産土神社から火を持ち帰るのも
むずかしいのであれば、仕方がありません、
略式作法(2)で対応しましょう。

先ず手ぶらで産土参拝して

 〇〇家ご先祖のみたまたちの迎え火を、自宅にて灯すことをみ許し給へ

と申し上げて太祝詞奏上。

自宅に戻り、玄関で迎え火を焚きます。
その時、

 〇〇家ご先祖のみたまたち、この迎え火にタマちより給へ 

と申し上げるとよいでしょう。

その後、祖霊舎の前にあらためてろうそくの火を灯し
太祝詞奏上。

迎え火は現実にはたらく

迎え火を焚いたところで、
何の役にたつのかしらなどと、
お考えになりませんように。

迎え火は、現実にはたらきます。
それは絵空事ではありません。

数年前に、家内の実家で迎え火を焚いたことがありました。
迎え火は八月十三日の夕方に焚くことが多いのですが、
その時は、八月十五日のミタマ祀り当日で、
しかも略式作法(2)の迎え火でした。

その後、ミタマ祀りをお仕えしました。

後で判ったのですが、
その時の迎え火に乗ってミタマ祀りに参加することができた
ミタマたちがかなりいたとか。
逆にいえば、そのミタマたちは、迎え火を焚かなければ
ミタマ祀りに参加することが出来なかったのです。


ご先祖さまーっ、とお呼びして、
ハイヨッとお出ましになることができるミタマは
とても素晴らしい、自由自在の存在です。

ご先祖のミタマたちがすべて、
そのような自由自在の御存在であるとは限りません。

いやむしろ、自由自在に動くことの出来ないミタマたちが
多数いらっしゃるとお考えになるべきでしょう。

そういうミタマたちにとっては、
子孫が灯す迎え火が、真実、自分を迎え入れてくれる
火の乗り物となるのです。
その迎え火に乗ってミタマ祀りの場に参加がかなうのです。

たった一度の迎え火で、そういうミタマたちことごとくを、
ミタマ祀りの場にお迎えすることができる、
と考えるのも、無理な話です。

迎え火は、生きている限りは一生、毎年毎年、
焚き続けると覚悟なさることですね。
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親子で学ぶ神道読本(一)父と母と産土の神
(小学生でも読めるようにルビを振り、やさしく解説。)

日本神道と太陽の新時代(神道・日本語・日本文化)

日本語の精髄アップダウン構造


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