日本酒は日本文化の華一覧

日本酒「花美蔵」(はなみくら)酒買いの儀式の酒は十三文 

日本酒「花美蔵(はなみくら)」とは、何とも美しい名乗りではないか。岐阜県には、「鬼ころし」という物騒な酒銘の酒もあった。しかし、「花美蔵(はなみくら)」はまことに美しい。日本人の花見に浮かれる心をそっくり集めて「蔵」にかぶせる。その蔵元を白扇酒造という。日本人にとって、扇という物は単なる実用品ではない。

日本酒「日の丸」は月の丸だった

「日の丸」の酒とは、愉快千万である。日の丸とは日本そのもの。あれほどワインを愛するフランス人も、ワインの銘柄としてフランス酒と呼ぶことはない。日本には、「日の丸」の酒がある。日の丸醸造の創業は、元禄2年(1689年)。赤穂浪士の吉良邸討ち入りをさかのぼる13年前から、酒を造り続けて来たことになる。

日本酒「錦乃誉」(にしきのほまれ)は錦川を讃えて

日本の清流番付を作るとすると、東の大関は文句なく四万十川であろう。(大関は最高位。横綱は別格。その四万十川に迫るほどの清冽なる水流をもたらしてくれるのが、錦川である。その清流を用いて酒を醸した杜氏たちがこの酒こそは錦川の力によってできあがった物だと認めて、錦川を讃える酒名を奉った。それが「錦乃誉」である。

日本酒「越乃寒梅」は日本酒の凛然たる気品を表す銘酒

およそ日本酒を愛する人にして「越乃寒梅」を知らぬ人はあるまい。コシのコは、籠もるという意味がある。コシのシは、一点に凝縮する力を表す。越(コシ)という名乗りには、長い冬を籠もり続け、力を凝縮し、やがて爆発の時を待つという国振りが窺える。越の国人(くにびと)は、越の国ぶりを受けて、まことに忍耐強く冬を耐え抜く。